研究課題/領域番号 |
18K15225
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
井戸 美来 愛知医科大学, 医学部, 助教 (70740968)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | トリプルネガティブ乳癌 / FAM64A / 網羅的遺伝子解析 / 網羅的遺伝子検索 / 乳癌 / トリプルネガティブ / 免疫組織染色 |
研究成果の概要 |
乳癌の発生に関与が示唆されている、FAM64Aタンパクの臨床病理学的特徴を検討した。手術検体の免疫染色において、FAM64A陽性例はそのタンパクを核内に発現し、トリプルネガティブ(ホルモン陰性、HER2陰性)、高組織学的grade、高Ki67indexと相関した。FAM64A陽性乳癌の細胞株はこれをノックダウンすることで細胞死を起こすこと、DNAの安定化や薬剤耐性にかかわるタンパクと結合することなどを見出した。乳癌の治療標的となりうる可能性があり、乳癌の細分化や治療方針決定の分子マーカーとしての応用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FAM64Aは特にトリプルネガティブ乳癌(TNBC)の一群において、その細胞増殖に必修な核蛋白であった。さらにSMARCA5-BAZ1B複合体の先行研究を踏まえ、FAM64A陽性TNBCは陰性TNBCとは異なるDAN複製機序や抗がん剤耐性を示す可能性が示唆された。以上からFAM64Aは治療標的となり得ること、乳癌の細分化や治療方針決定の分子マーカーになる可能性が示めされ、乳癌の特に予後不良のTNBCに対する新たな情報の手がかりとなることが期待された。
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