研究課題/領域番号 |
18K15242
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分50010:腫瘍生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立がん研究センター |
研究代表者 |
小松原 将 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, がん専門修練医 (60743002)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射線感受性 / アポトーシス / 骨軟部肉腫 / 腫瘍融解ウイルス製剤 |
研究実績の概要 |
HT1080(Fibrosarcoma)とは別の軟部肉腫細胞株(SW684(Fibrosarcoma))に関しても、コントロール、OBP-702単剤、放射線療法単剤、OBP-702+放射線療法併用の4群でin vitroで加療を行い、併用療法の相加相乗効果の評価を行った。抗腫瘍効果をXTTアッセイ、相加相乗効果をCalcuSyn softwareを用いて解析を行った。結果として、HT1080と同様にOBP-702と放射線を併用することで抗腫瘍効果、相加相乗効果を認めるものの、HT1080ほどの効果はないことを確認した。これにより、同種の肉腫細胞によっても、OBP-702の併用による効果に差が生じるが確認された。また、別に同様の4群の処理を行った細胞のタンパクを回収し、それぞれのアポトーシス経路やDNA損傷修復過程を中心とした機序におけるターゲットの選定し、OBP702が抗アポトーシス蛋白(MCL-1、BCL-XL)を抑制することで腫瘍細胞のアポトーシスを誘導する可能性が確認された。上記の裏付けのためにsiRNAでMCL-1,BCL-XLの発現を抑制し、放射線感受性を評価したところ、ともに増強することを確認し、さらにMCL-1よりもBCL-XLの方が優位にアポトーシスを誘導することも示唆された。また、OBP-702を使用することで、特定のタンパク発現(E1A,E2F1,p53)により、上記の抑制効果が誘導されていることも示唆された。in vivoにおいては、併用群で優位に抗腫瘍効果を認め、腫瘍組織免疫染色でも腫瘍増殖能の低下を認めた。 現在、今までの結果と上記結果に基づき、論文執筆中である。
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