研究課題/領域番号 |
18K15341
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51010:基盤脳科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 国立研究開発法人理化学研究所 (2018-2021) |
研究代表者 |
鹿内 友美 東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任研究員 (40783527)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | サプライズ / 脳波 / 偶発記憶 / オッドボール課題 / 聴覚記憶 / 経頭蓋磁気刺激 / ベイジアンサプライズ / シータ波 |
研究成果の概要 |
これまで学習に寄与することが知られてきた、予測とのずれによって生じるサプライズが、エピソード記憶の残りやすさと関連するのではないか、との仮説を、脳波計測を伴うヒト行動実験と数理モデルに基づく解析により検証した。サプライズと記憶の要素を1つの刺激に持たせるために、オッドボール課題を4つの音からなる刺激の再認課題に発展させた心理実験課題を提案した。その結果、刺激のトレンドが変化するサプライズが大きい試行で符号化された刺激は記憶に残りにくく、その次に提示された刺激は記憶に残りやすいことが示された。大きいサプライズによる脳波の位相リセットが記憶に残りやすさを調整する可能性があり、調査を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
たくさんの物、事を連続的に経験していく毎日の中で、記憶に残るものと忘れ去るものがある。学習を進めるのに重要なことが知られているサプライズが、記憶にも影響するかどうかは、記憶と学習の神経基盤の違いと共通性を探る上でも重要である。刺激の性質を変化させることなく、提示順を操作することで記憶に残るものと忘れ去るものの選別に介入できる可能性を検証する本研究は、忘れられたくない重要な情報は大きなサプライズの後に提示する、と言った応用が期待できる。記憶対象とは別に音や光を付与する必要がなく順序を入れ替える手法であり、手軽かつ安全に実用化できると考えられる。
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