研究課題/領域番号 |
18K15344
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石橋 遼 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (90750266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 道具使用 / 意味認知 / 表象類似度解析 / 経頭蓋直流電流刺激 / fMRI / 意味記憶 / 非侵襲皮質刺激 |
研究成果の概要 |
多様な道具を使用できることはヒトの際立った機能であるが、その神経基盤には未だに明らかでない点が残る。研究代表者のこれまでの研究から、ヒト脳では道具の「操作」と道具使用の「目的」は別々の脳部位で表象されていると示唆されている。本研究ではこの道具使用の二側面が脳内で独立して表象されていることを検証するため、近年認知神経科学的研究で盛んに用いられる表象類似度解析を道具認識中の脳活動に対して行った。その結果、文化の違いに関わらず、道具使用の「目的」は「操作」の情報とは独立に側頭前部領域に表象されていることが示された。本研究によって当該脳領域で道具の高次な情報表現がなされていることが初めて実証された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知機能障害として起こりうる現象の一つに、運動や感覚に重大な障害がないにも関わらず日常生活の行為ができなくなるという症状がある。症状のバリエーションは責任病巣の違いに起因すると考えられるが、道具の意味的側面に関する障害の責任病巣と目される側頭前部領域については、脳機能イメージングによる認知機能特定が困難な部位であるため臨床研究と基礎研究の対応付けが難しい状況にあった。本研究で用いた撮像法・分析法により、両者の対応はより明確に検討できるようになった。 またこの成果に基づいて、日常行為の障害として道具使用に困難がある場合に機能回復や症状進行の軽減を目指す脳刺激法を開発することも可能になった。
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