研究課題/領域番号 |
18K15346
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 東京都立大学 (2019-2020) 東京医科歯科大学 (2018) |
研究代表者 |
渡邊 塁 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 客員研究員 (20793326)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 共感 / 他者理解 / 機能的MRI / リハビリテーション / 片麻痺 / 模倣 / 運動表象 / fMRI / 経験 / ミラーニューロンシステム / ミラーニューロン / 動作観察 |
研究成果の概要 |
本研究により二つの成果が収められた。まず、健常者にとって経験のない動作(脳卒中で麻痺を負った身体の動き)に対して、その手の動きを、自身の身体のように見える視点である一人称視点から観察することで、主観的な理解や共感関連の脳活動が高まることを国際学術雑誌Biologial Psychologyに報告した。またその後の実験で、そうした麻痺を有する手の動きを模倣することで、その手の動きが有する苦痛をより正確に理解、共感できることが示された。またそうした共感活動は、他者理解や共感に関わる脳領域の特徴的な活動パターン表象されていることが、機械学習を用いた解析から明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果より、たとえ自身が経験したことのない状況にある他者を見たとしても、それに関連する模倣経験や観察の環境の操作によって、その他者への共感や理解度が向上することが示唆された。これはこれまでの共感研究の見解である、自身と異なる他者へは共感や理解がしづらいという見解に対して、その事態を打開する一定の提案になりうると考える。また、こうした提案が多様な人々が共生していく社会を作り上げる上でも重要なものになりうると考える。特に何らかの障害を有する人々への不理解が依然として多い状況に対し、その解決のための一助となり得るかもしれない。
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