研究課題/領域番号 |
18K15354
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
鈴木 一浩 公益財団法人東京都医学総合研究所, 精神行動医学研究分野, 研究員 (90813907)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 糖化ストレス / カルボニルストレス / グリオキサラーゼ1 / メチルグリオキサール / 統合失調症 / 思考障害 / 筋力 / 思春期疫学 / 社会的敗北ストレス / 糖化最終産物(AGEs) / 不安様行動 / レジリエンス / うつ病 / 終末糖化産物 |
研究成果の概要 |
本研究は社会ストレス脆弱性に対し、カルボニルストレスがいかに影響を与えるのか、マウスの社会的敗北ストレス負荷モデル、ヒトの血液・尿サンプルを用い検討を行った。 遺伝的なカルボニルストレス亢進モデルとしてGlo1KOと野生型マウスを用い、慢性的社会的ストレスを負荷し、その後の社会性機能低下を評価したが、明らかな差は認められなかった。一方で、ヒトにおいて血液中の反応性カルボニル化合物の一つメチルグリオキサールが心理検査における不安指標と関連することを明らかとした。さらに思春期疫学研究より、カルボニルストレスが低筋力の児において生じやすく、その後の思考障害などの精神症状と関連しうることを明らかとした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、糖化ストレスが精神疾患の発症にどのように寄与するのか検討し、一定の示唆的な所見を得ることができた。 マウスを用いた社会性に焦点を当てた検討では明確な変化は捉えられなかったが、ヒト検体を用いた検討において、カルボニルストレスが不安と関連すること、さらに思春期早期においてその後の思考の問題と関連することを明らかにした。加えて、これらのカルボニルストレスを生じさせる原因として低筋力が関与している可能性を明らかにした。今後、カルボニルストレスを生じる環境的な因子である筋力に注目することで、新たな精神疾患発症予防戦略の検討に繋がる可能性がある。
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