研究課題
若手研究
2016年10月より心臓内にFDG異常集積を認めるCS患者(n=56)を前向きに登録し、治療前後でFDG集積部位の総量(total lesion glycolysis :TLG)を算出し、治 療への反応性を評価した。TLG減少率が70%以上をresponder群 (R 群) 、70%未満の患者をpoor-responder群 (P-R 群)と定義し、P-R群に対しては強化療法としてさらにPSL再増量群とMTX介入群に無作為に分類。半年間の PSL治療で約85% の患者に70% 以上TLG低下を認めた。しかし治療抵抗群に対する再PSL投与やMTX投与はともに有意なTLG低下に効果を認めなかった。
心サルコイドーシスに関する心臓内における活動性評価や薬剤に対する反応性評価にはFDG-PETはとても有効なモダリティーではあるが、FDG-PETが使用できる施設は限られている上、心サルコイドーシスは希少疾患と考えられていたため、これまで前向きな研究での報告はなかった。我々は4年以上の期間にわたり30以上の関連病院から300人以上の患者紹介を受け、本研究に登録基準を満たした56人の患者に対し治療介入と効果判定を行った。本研究の内容は今後の心サルコイドーシス治療に大きな影響を与えるものと思われ、今後論文化を通して世界に発信する予定である。
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