研究課題/領域番号 |
18K15400
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
石川 元直 東京女子医科大学, 医学部, 非常勤講師 (20529929)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | うつ病 / ソーシャルキャピタル / 医療人類学 / 高齢者 / ヒマラヤ高地 / ラダック / 高地住民 / フィールド医学 / 高地環境 |
研究成果の概要 |
本研究ではヒマラヤ高地のラダック地方において、宗教観やソーシャルキャピタル、幸福度、性格特性などがうつ病の発症にどう影響しているのか明らかにするために文化的背景まで踏み込んで調査を行った。敬虔なチベット仏教徒であるという精神的支えや家族やコミュニティーにおける社会的つながりが、うつ病の発症や経過に良好な影響を与えていた。ラダック高地在住高齢者でうつ病が少ないことには、個人の性格特性が与える影響以上に、良好なソーシャルキャピタルが影響していると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、ラダックの高齢者のうつ病の発症や経過には、身体的、心理的、経済的要因以外にも、チベット仏教などの宗教的要因やソーシャルキャピタルという社会的要因が大きく関与していることが明らかとなった。障害に対する解釈は文化間で異なり、治療関係や治療満足度に影響を与え、介入によって変えうることも示されており、障害へのアプローチを考える際に重要である。西洋医学的治療を絶対視せずに、ソーシャルキャピタルを醸成し、地域に生きて来た知識を応用する努力も必要であろう。
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