研究課題/領域番号 |
18K15460
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
勝元 敦子 横浜市立大学, 附属病院, 助教 (20806161)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | アルツハイマー病 / ミクログリア / インフラマソーム / TAK1 / タウオパチー / 神経変性 / NLRP3 / ASC / タウ |
研究成果の概要 |
ミクログリア炎症がアルツハイマー病(AD)の神経変性の本態に関与していると考え、ミクログリア特異的にインフラマソーム制御因子であるTAK1の遺伝子発現を抑制したタウオパチーモデルマウスを用いて免疫組織化学的検討を行った。TAK1ノックアウトマウスでは、対照群に比してミクログリアの持続的な活性化およびインフラマソームシグナル伝達分子ASCおよびNLRP3発現の亢進を認め、高齢マウスでは対照群と比較して神経変性が進行、脳室拡大もみられた。ミクログリア特異的TAK1欠損によるインフラマソーム活性によりタウ病理が促進され、TAK1がタウ病理の進行抑制に重要な標的と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ミクログリア特異的TAK1遺伝子除去により、インフラマソーム活性化およびタウ病理の促進が確認された。さらにインフラマソーム活性化が惹起された機序として、TAK1により抑制されていたRIPK1活性が亢進し、疾患関連ミクログリアと呼ばれる特異なサブタイプへの変化に至った経路が示唆された。hTau遺伝子を持たないTAK1ノックアウトマウスではこのような変化に乏しく、hTau遺伝子が存在することで更に神経変性が促進されると推定される。今後はタウの存在とRIPK1活性との関連を解明することで、アルツハイマー病における神経変性の新たな機序を解明するきっかけとなり得ると考えられた。
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