研究課題/領域番号 |
18K15473
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
木村 公俊 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (10807093)
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研究期間 (年度) |
2022-12-19 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 多発性硬化症 / 個別化医療 / T細胞 / B細胞 / 血液浄化療法 / Th1細胞 / CD11c+ B細胞 / 自己抗体 / バイオマーカー / 個別化治療 / エクソソーム / miRNA |
研究開始時の研究の概要 |
多発性硬化症(MS)は、自分の免疫が、脳・脊髄を誤って攻撃してしまうことで発症する疾患である。生涯にわたって神経障害が蓄積する難治性疾患であるが、病態に多様性があり、最適な治療法の選択が難しい。実際に、MSの治療として血液浄化療法が施行されるが、無効例が存在し、事前の効果予測は困難である。本研究は、患者さん毎の個別化医療実現のためのバイオマーカー同定、ならびに新規治療標的同定を目指して開始した。これまでに、治療直前の血液中に存在するTh1細胞というリンパ球の頻度に基づいて、治療効果が高精度に予測できることを見出した。今後は、さらに詳細な解析を行い、新規治療標的の同定を目指す。
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研究成果の概要 |
多発性硬化症(MS)は中枢神経系の自己免疫疾患であり、若年で発症し、再発と寛解を繰り返しながら徐々に神経障害が進行する。MSに対して、血液浄化療法が施行され、その効果には個人差が大きいが、事前の効果予測が困難であり、MSの多様な病態の細分化に基づいた個別化医療が求められている。本研究では、血中の免疫細胞を網羅的に解析し、Th1細胞-CD11c+ B細胞の免疫機構の働きが目立つ患者において、血液浄化療法の効果が認められることを見出した。血中のTh1細胞頻度を測定することで、個別化医療を実現できる可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、Th1細胞-CD11c+ B細胞の免疫機構の働きが目立つ多発性硬化症(MS)患者において、血液浄化療法の効果が認められることを見出した。血中のTh1細胞頻度を測定することで、個別化医療を実現できる可能性がある。また、CD11c+ B細胞の機能を詳細に解析し、病態への関与を示したことは、今後の新規治療開発に寄与するものと考えている。また、MSは罹患者の受ける影響が大きく、医療費等の社会的負担も大きい疾患である。上記により個別化医療を実現できれば、患者の身体的負担の軽減のみならず、医療費削減にもつながると考える。
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