研究課題
若手研究
両親と発端者の3名からなるトリオないし同胞を含めた4名のカルテット(双極性障害171トリオ・統合失調症1,726トリオ・自閉症トリオ・カルテット計9044名)由来のエクソームシーケンスデータを用い、デノボ変異を網羅的に解析した。計画進行中にデノボ転移因子の報告が複数あったため計画をピボットし、新規デノボ変異クラスとしてエクソン・ミトコンドリア上のモザイク変異の検出を行った。独立した双極性障害2名からSRCAP遺伝子上機能障害モザイク変異が検出され、双極性障害・統合失調症から複数のデノボミトコンドリア変異を検出し、確認実験にてその存在を確認した。
双極性障害は遺伝因子と環境因子の2つが複合的に重なり発症されると考えられている。本計画により狭義の遺伝因子や環境因子とは異なる第3の因子として、発生発達過程で生じる後天的なゲノム変異も双極性障害・統合失調症に寄与している可能性を見出した。この知見は、双極性障害・統合失調症のゲノム構造や病態の理解に寄与するものと考えられる。特にミトコンドリアゲノムのデノボ変異解析はこれまで試みが少なく、本計画の新規性が高い。
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Nature Communications
巻: in press