研究課題/領域番号 |
18K15495
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
坂寄 健 日本医科大学, 医学部, 講師 (20569777)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 老年期うつ病 / ドパミントランスポーター / タウイメージング |
研究実績の概要 |
老年期うつ病の病態は未だ明らかではないが、レビー小体病などの線条体ドパミン神経変性をきたす変性疾患やタウオパチーの前駆期にうつ症状が高頻度で出現することから、老年期発症うつ病の一部は認知・運動・神経症状が出現しない変性疾患、あるいは変性疾患の前駆病態である可能性がある。本研究は老年期発症のうつ病患者におけるドパミン機能の点からその病態生理を明らかにすることを目的にしている。 老年期発症のうつ病患者を対象にドパミントランスポーターイメージングとタウイメージングを行うことで、老年期うつ病の病態生理の一要因がドパミン機能障害、さらにはタウオパチーである可能性を検討する。本研究により老年期発症うつ病におけるタウ蛋白集積ならびにドパミントランスポーターの機能変化が及ぼす役割が明らかになれば、老年期うつ病の病態解明や新しい治療法の開発につながる可能性があり、社会的な意義も大きいと考えられる。研究の対象者はICD-10のうつ病エピソードの診断基準を満たす60歳以上の患者対象とし、数十例の候補症例から適格症例を見出し検討を行った。また、参加対象者はPET検査施行に先行して日本うつ病学会治療ガイドラインに準じた抗うつ薬治療を開始することとし、本研究の参加によって治療の遅れの不利益が生じないように配慮している。 2022年度も昨年度から引き続き順次ドパミントランスポーターイメージング・タウイメージングの撮影及び得られたデータの解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の感染拡大に伴い、ドパミントランスポーターイメージング及びタウイメージングの撮影に際して感染拡大防止の観点から一定の制限が生じるようになった。このため当初の撮影予定から延期して日程を再調整する必要が生じており、被験者からの同意の継続が難しくなったケースが多く発生している。 2022年度はドパミントランスポーターイメージングを6件、タウイメージングの撮影を13件行うことができたが、まだ症例数が不足しているものと考えられた。このため1年の期間延長の申請を行った。 2023年度も感染拡大防止に努めながら継続して撮影を行い、解析後本研究のまとめを行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き参加対象者にCOVID-19感染拡大防止に努めながらドパミントランスポーターイメージング及びタウイメージングの撮影を実施し、データを収集・解析を行っていく。あわせて再撮影した群に対しては臨床経過と画像所見の間にどのような関係があるか検討を行い、症例のまとめを行う予定である。
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