研究課題/領域番号 |
18K15524
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
大塚 剛司 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (60760395)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 時計遺伝子 / Bmal1 / ChAT / 睡眠覚醒 / コリン作動性ニューロン / 脳 / 情動行動 / インスリン感受性 |
研究成果の概要 |
本研究課題は、時計遺伝子Bmal1がコリン作動性ニューロン(ChAT)特異的にKOされたマウス(ChAT-Bmal1 KOマウス)を作成し、生体リズム異常と気分障害を繋ぐ分子メカニズムの解明に迫った。その結果、ChAT-Bmal1 KOマウスは情動行動に異常を示さなかったが、睡眠覚醒および、オレキシン神経系への影響がみられた。このことから、コリン作動性神経における時計遺伝子Bmal1は、情動機能に影響は示さないものの、アセチルコリン作動性神経およびオレキシン作動生神経の機能調節を介して、覚醒を調節する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、これまでほとんど調べられていなかった、体内時計とコリン作動性ニューロンとの関わりを探るものであった。本研究により、コリン作動性ニューロンにおけるBmal1の発現異常は情動行動には影響せず、睡眠覚醒障害を引き起こす可能性を示した。このことから、コリン作動性ニューロンの時計機能は、いまだ解明されていない睡眠覚醒メカニズムの解明に向けた、新たなターゲットになる可能性がある。本研究の成果は、将来ヒトや家畜動物の睡眠障害における、有用な薬の開発や治療法確立につながることから、社会医学的、睡眠医学的にも大きく貢献できる。
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