研究課題/領域番号 |
18K15578
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
辻口 貴清 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (90737454)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 被ばく医療 / 放射線事故 / 腸内フローラ / 原子力災害医療 / 放射線誘発消化管障害 / 消化管障害 |
研究成果の概要 |
高線量の放射線に曝露された個体では,重度の消化管障害により敗血症が誘発され死に至る.敗血症の原因ともなる消化管細菌は『腸内フローラ』と呼ばれ,生活習慣病や循環器疾患等と強い関連を持つことも知られているが,放射線曝露に伴う腸管機能と腸内細菌との関係は不明点が多い.この問題解明を目的に,本研究では放射線曝露後の腸内細菌の変化解析と共に腸管障害治療における腸内細菌の有用性を検討してきた.その結果,致死線量曝露個体では,乳酸菌群の大量流出が起こっていることが明らかとなった.また直腸便による移植実験では現段階において延命・救命効果は確認されていないことから,今後は培養細菌等を用いた移植を実施していく.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
被ばく傷病者における被ばく線量を過小評価してしまうと,潜伏期を経て臨床症状が発症する造血・消化管障害への対応が遅れてしまうため,治療戦略を決定する上で正確な線量評価は必須である.現在,染色体評価と核断片化評価が国際的に採用されているが,これらを実行するには高価な機材が必要および人材不足という問題が並行している.しかし,本研究の腸内フローラ解析結果は線量評価における新規バイオマーカーとしての有用性を提供する.特定の腸内フローラが線量および時間依存的に変化することを見出せば,簡便な遺伝子増幅法を利用することで新たな線量評価法への発展が期待され,社会的意義の高い研究である.
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