研究課題
若手研究
本助成事業では、ゲル線量計を用いて放射線量の分布を検証するシステムを開発し、先進化する放射線治療装置に対して新しい検証手法を提示することを目的としていた。成果としては、ポリマーゲル線量計のMR画像誘導放射線治療装置への適用や錯体形成型ゲル線量計を用いたホウ素中性子捕捉療法の線量測定に関して多くの場で成果を公表した。小線源治療への適応については、本研究助成期間中に他者によって決定的な報告がなされたため、研究対象から外すこととなった。このように、一部当初の計画通りに遂行できなかった部分があるものの、本研究助成事業によって遂行したポリマーゲル線量計に関する研究は十分良い成果を得られた。
本助成事業による研究で得られた成果は、先進化が著しい放射線治療に対して十分な影響を与えると考える。現状の放射線治療では、放射線の3次元的な線量分布は断片的に測定されているため、「真」の線量分布を測定することはできない。しかし、本研究ではポリマーゲル線量計を用いることで放射線の線量分布を3次元的に取得できることが示され、そのために必要なシステムや手法を提示することができた。このことから本助成事業の学術的・社会的意義は非常に大きいと考える。
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