研究課題/領域番号 |
18K15647
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 (2021) 東京女子医科大学 (2018-2020) |
研究代表者 |
松原 礼明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (10598288)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 放射線治療 / 中性子線量 / ソフトエラー / 植込み型心臓デバイス / 全身照射 / 原子核反応 / 医学物理学 / 全身照射(TBI) / 医学物理 / 速中性子障害 / 植込み型除細動器 |
研究成果の概要 |
二人に一人ががんになる時代となり、ペースメーカ等の心臓デバイスを植え込んだがん患者が放射線治療を受けるケースも増えてきた。本研究は診療放射線によるデバイスの誤作動メカニズムの理解により安全性確保を目指した。まず中性子においては誤作動回数が中性子線量に比例することを原理的に示し、再解析による文献データもその比例性を支持することを明らかにした。続いて積算光子線量や光子線量率も心臓デバイスに対するリスク要因ではあるが、全身照射治療程度ならば安全に施行可能であることを示唆した。最後に粒子線治療においては、陽子線よりも炭素線、パッシブよりもスキャニング照射がより安全であるというコメントを出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
二人に一人ががんになる時代となり、ペースメーカ等の心臓デバイスを植え込んだがん患者が放射線治療を受けるケースも増えてきた。これまではデバイスの誤作動機構が不明であったため、デバイスに放射線が入らないように照射方法等を工夫するしかなかったが、微量な放射線でも誤作動するケースが散見された。本研究はそのような低線量でのデバイス誤作動を物理機構に基づき定量的に解明し、どの放射線がどのくらい安全かという指標を初めて提示した。またデバイスの誤作動要因を切り分けて考えることで、これまでは危険と考えられて忌避されてきた全身照射の治療も安全に施行できる可能性を示唆し、デバイス装着患者の治療機会改善に貢献した。
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