研究課題
若手研究
ユビキチン修飾関連分子であるLZTR1は、RAS/MAPKシグナル伝達経路活性異常によって引き起こされる先天異常症候群RASopathiesの原因分子であるが、LZTR1とRAS/MAPKシグナル伝達経路の関係は不明であった。本研究では、①LZTR1はがん原遺伝子産物であるRAS、ならびにPPP1CB/SHOC2/cRAF等の相互作用を介してRAS/MAPKシグナル活性を制御すること、②LZTR1はRASのポリユビキチン修飾を促すことでユビキチン・プロテアソーム経路を介したRAS分解に関与することを明らかにした。
LZTR1はRASopahitesの原因分子であるとされていたもののRAS/MAPKシグナル伝達経路との関係は不明であった。そのため、治療法や治療薬の開発に際して治療標的分子を絞り込むことができず、各症状に対する対症療法以外に手立てがなかった。加えて、RASopathiesに分類される疾患は希少疾患であるためがんなどの大衆疾患に比べて研究開発が遅れている領域である。今回、LZTR1とRAS/MAPKシグナル伝達経路との関係が解明されたことで、治療薬開発における標的分子が明確となり、将来的な治療薬の開発が大いに期待される。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)
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