研究課題/領域番号 |
18K15693
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分52050:胎児医学および小児成育学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター (2019-2021) 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター (2018) |
研究代表者 |
赤松 智久 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, 小児科 医師 (10737985)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 低酸素性虚血性脳症 / 新生児 / LOX-1 / ミクログリア / 新規治療法 / 神経炎症 / 神経保護作用 / 新生児低酸素性虚血性脳症 |
研究成果の概要 |
新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)という新生児の重度な脳症の動物モデルを使い、以下のことを明らかにした。HIEの病態にLOX-1という物質が関与していることは以前に報告した。本研究では、HIEにおいて神経炎症を惹起するミクログリアという脳細胞の増殖、活性化にLOX-1の活性化が関与していることを明らかにした。さらに、ヒトHIEの脳標本を用いて、実際にヒトのHIEのミクログリアにLOX-1が発現していることを明らかにした。このことは、抗LOX-1治療が臨床において有用である可能性を示唆する。また、その研究過程において、ミクログリアの活性化を顕微鏡写真で形態学的に評価する方法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新生児低酸素性虚血性脳症(HIE)は、中等度以上の場合、治療を行っても30%が死亡、30%に神経学的後遺症を残す、予後不良の疾患である。研究者は、LOX-1がHIEの病態に関与しており、抗LOX-1治療が動物モデルで有効であることはすでに報告していた。さらに今回、脳内での具体的なLOX-1の役割を解明し、ヒトのHIE脳においてもLOX-1が発現していること解明したことで、抗LOX-1治療の臨床応用の可能性が広がった。将来ある、新生児の脳を守ることは少子化の社会にとって非常に重要なことと考える。 また、ミクログリアの活性化の新たな評価方法を提唱したことは、今後の神経研究に貢献すると考える。
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