研究課題
若手研究
ウイルス関連の急性脳症のうち、サイトカインストーム型急性脳症は予後不良の疾患だが、有効な治療法は未確立である。我々は、発症からの臨床経過を分単位で記録した臨床データベースと、患者由来検体を用いることでサイトカインストーム型急性脳症の病態と新規治療戦略について研究した。サイトカインストーム型急性脳症で、炎症が、いつ、どの程度関わっているのかが明らかとなった。著しい高サイトカイン血症を認める症例でも、早期に強力な抗炎症治療を行うことで、後遺症を軽減させられる可能性が示唆された。今後、炎症以外の病態が「いつ、どの程度」関与するかの解明と、各病態に対して特異的な治療法の確立が望まれる。
急性脳症は、生来健康であった乳幼児に認知障害・麻痺・てんかんなどの重篤な後遺症を残す疾患で、年間700人の発症があると推定されている。本研究では、急性脳症における炎症病態のダイナミックな変化が明らかとなった。臨床情報とともに解析できたことで、至適時期に抗炎症治療を行うための重要な知見も得られた。本研究で得られた成果をもとに、急性脳症の治療戦略確立が期待される。予後不良なサイトカインストーム型急性脳症の死亡・後遺症軽減を達成することは、患児本人や家族はもちろん、社会全体にとっても重要である。
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