研究成果の概要 |
代表的なmRNAメチル化修飾であるN6-メチルアデノシン(m6A)と疾患との関連が近年報告され始めた.m6A修飾のヒト胎盤での機能は未解明である.本研究では様々な胎児発育の児や妊娠合併症のヒト胎盤を用いて網羅的m6A解析を行った. 胎盤mRNAの5’UTRはm6A修飾は胎児発育群,合併症群でユニークな特徴を持っていた.さらに, 胎児発育群毎や合併症群で正常と比べ発現量に差はないが, m6A量に有意差を認めたmRNAを多数同定した. その中の一遺伝子のm6Aの機能解析を通じて, 5’UTRのm6Aが翻訳促進を介してタンパク質量に差を生じ, 総じて胎盤機能に影響する可能性を示した.
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