研究課題/領域番号 |
18K15739
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
|
研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
粂井 志麻 旭川医科大学, 大学病院, 医員 (00548969)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
中途終了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 過敏性腸症候群 / CRF / 1-MNA / 内臓痛覚過敏 / 鬱様行動 / 1-methylnicotinamide / 腸内細菌 / 短鎖脂肪酸 / 脳腸相関 / プロスタグランジン / 慢性炎症 |
研究実績の概要 |
これまでに早期母仔分離(MS)によるIBSモデルは、鬱様行動と内臓知覚過敏を呈すること、これがPGI2受容体(IP)作動薬によりいずれも消失することを明らかにしてきた。さらにそのメカニズムとして1-methylnicotinamide(MNA)が関与している可能性を見出した。当初は、IP作動薬による抗炎症作用がIBS様症状の改善に寄与していると仮説を立てていたが、血清・腸管の炎症性サイトカインの変化はいずれの群でも認めなかった。 そこで、2020年度は、corticotrophin releasing factor (CRF)に着目し、以下の結果を得られた。(1) MSモデルでは血清CRFが上昇するが、IP作動薬投与により低下すること、(2) 健常ラットへのMNA投与により、血清CRFが上昇すること、(3) 対照群、MS群、IP作動薬投与のMS群ではいずれも糞便中の腸内細菌叢が変化していること、(4) IP作動薬投与MS群の糞便をMS群に移植すると内臓知覚過敏・鬱様行動が改善すること、(5)IP作動薬投与MS群の糞便をMS群に移植すると血清CRFが低下すること、の5つを明らかにした。 これまでの文献などを参考に結果をまとめると、MSによるストレスは、IP作動薬投与により、腸内細菌の変化の是正→血清1-MNA濃度の上昇の抑制→血清CRFの上昇の抑制を経て、鬱様行動と内臓知覚過敏の消失にいたった可能性が示唆された。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の感染拡大防止のため、研究活動が規制されたため。
|
今後の研究の推進方策 |
現時点で得られた成果を論文発表する。
|