研究課題/領域番号 |
18K15746
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
岡藤 啓史 金沢大学, 附属病院, 特任助教 (20772958)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 便細菌叢移植 / 炎症性腸疾患 / 腸内細菌叢 / 潰瘍性大腸炎 / 腸内細菌 / 細菌叢移植 |
研究成果の概要 |
本研究では、近年増加している炎症性腸疾患の新しい治療、便細菌叢移植に関して効果及び合併症などを明らかにすることを目的とした。結果、潰瘍性大腸炎患者3名が寛解し、合併症は認めなかった。その過程で、ステロイド依存患者では効果が乏しいことに気づきマウス実験を追加した。マウスにステロイドを投与すると、大腸粘膜を保護するムチンを減少させさらに細菌叢を変化させた。ムチンを補充して、ステロイド投与マウスに便移植行うと、ムチンを補充しないマウスに比べて補充した方が便移植の治療効果が高いことが分かった。大腸ムチンは腸内細菌叢を制御し、ステロイドは大腸ムチンを減少させ腸内細菌叢を変化させていることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年増加の一途を辿っている炎症性腸疾患は、既存の内科的治療で効果がなかった場合は最終的に手術で腸管切除となってしまう。そのような背景もあり、新しい治療法の開発が急務であった。今回、腸内細菌をターゲットとする新しい治療法、糞便細菌叢移植の効果が報告されているがその方法は確立されていなかった。今回私たちは、ステロイド依存の潰瘍性大腸炎に対する、便細菌叢移植の効果減弱の原因、及びその治療効果を上昇させうるであろうムチンの関連に関して解明することができた。今後、炎症性腸疾患患者が便細菌叢移植を受ける際に、この研究結果によって治療効果が上昇する可能性がある。
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