研究課題
若手研究
本研究を通して構築された研究基盤によって、大腸がんに関連する腸内細菌叢について、イタリア及びドイツの研究グループと共同研究を行い、人種間で共通して進行大腸がんに特徴的な腸内細菌群が存在することを報告した。さらに、多発大腸腺腫や早期大腸がん(粘膜内がん)症例の便中にすでに特徴的な細菌や代謝物質が存在することを世界で初めて明らかにした。また、外科切除による腸内環境の特徴を検討し、胃切除後症例及び大腸切除後症例において腸内環境の変化について纏めて、それぞれの研究成果を報告した。今後は、膵がん患者において特徴的な腸内環境を解明し、抗悪性腫瘍剤の治療反応性との関連など臨床応用を目指す研究を進めていく。
本研究を通して、健康な方や疾患を有する方の便サンプルを用いて腸内細菌叢及び腸内代謝物質を解析することで、疾患に特有の腸内環境を明らかにし、臨床情報との関連を結び付ける研究基盤を確立した。今後は、特定の疾患や治療に関連する腸内環境を解明し、早期診断や治療に役立つバイオマーカーの開発、さらに、腸内細菌や腸内代謝物質を利用した新たな創薬への展開も期待される。
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すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 査読あり 6件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
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