研究課題/領域番号 |
18K15824
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
賀屋 大介 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (70812501)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 非アルコール性脂肪肝炎 / 肝線維化 / 糖尿病 / 胆汁酸 / liver fibrosis / TGR5 / DPP4 / diabetes mellitus / NASH / Oleanokic acid |
研究成果の概要 |
本研究では、TGR5アゴニストとDPP4阻害薬を併用し、糖尿病条件下での肝線維化抑制効果を基礎的に検討した。2型糖尿病ラットであるOLETFにブタ血清を腹腔内投与し、糖尿病存在下での肝線維化モデルを作成した。同時にTGR5アゴニスト(TGR5)、DPP4阻害薬(DPP4)を単独、併用投与した群を作成した。対照群に比べ、各単独投与群ではインスリン抵抗性、感受性が改善し、肝組織では肝脂肪化の改善とともに、脂質過酸化マーカーも有意に低下していた。また両群において、肝線維化が抑制され、肝線維化マーカーのmRNAレベルが有意に低下していた。これらの改善効果は各単独投与群に比べ、併用群で顕著であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究ではOAとDPP4阻害薬(DPP4-I)を併用することにより、効果的に肝線維化抑制効果を示すことが証明できた。TGR5アゴニストの開発が進んでいる中で、本研究の結果を踏まえ、将来的にTGR5アゴニストのNASH肝硬変、肝癌予防効果が期待できる。さらにDPP4-Iは糖尿病治療薬として最も広く使用されている薬剤であり、肝硬変患者でも比較的安全に服用可能である。現在までTGR5アゴニストとDPP4-Iの相加相乗効果に関する報告はなく、臨床でも併用による効果増強が証明できれば、TGR5アゴニストの更なる有用性とともに、慢性肝疾患の多数を占めるNASH患者の予後改善につながることが期待できる。
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