研究課題/領域番号 |
18K15851
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
坂本 隆史 九州大学, 大学病院, 助教 (50641015)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 急性心不全 / 交感神経 / 血行動態 / 駆出率の低下した心不全 / 心不全 / 動脈圧反射 / 圧受容器反射 |
研究成果の概要 |
駆出率の低下した心不全動物では正常動物と異なり、交感神経賦活化により短時間で著明な肺うっ血をきたし心拍出量を低下させた。この結果により交感神経賦活化が直接的に急性心不全発症に寄与していることが明らかになった。また心不全動物では正常動物と比較して収縮能が低下しているのみならず、交感神経賦活化により収縮性の増強が乏しいことが明らかとなった。正常動物および心不全動物では交感神経賦活化により同様に後負荷は増加した。収縮能が低下した心不全では後負荷増加によりうっ血を助長し心拍出量が低下することが知られており、心不全増悪に寄与していることが示唆された。これらの知見は急性心不全への新規介入法開発につながる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
駆出率の低下した慢性心不全は急性増悪を繰り返すことが特徴の一つであり、その機序の解明は長らくの課題であった。本研究により交感神経賦活化が直接的に血行動態を悪化させ、急性心不全を発症することを世界で初めて明らかにした。その機序として収縮性の増強不全や心臓エネルギー効率の悪化が関与していることも明らかにした。これらの知見は急性心不全の予防や発症後の最適な治療法の開発につながるものである。全世界で社会問題とされている心不全パンデミック時代において社会的な意義は大きいと考えられる。
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