研究課題/領域番号 |
18K15887
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
加藤 浩一 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (70736983)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ブルガダ症候群 / SCN5A / ドミナントネガティブ効果 / 細胞膜イオンチャネル発現量不変 / 心臓ナトリウムチャネル / ナトリウムチャネル / 心臓突然死 |
研究成果の概要 |
ブルガダ症候群患者の変異Naチャネルの一部が、ドミナントネガティブ作用(DN作用)を起こす仕組みについて、SCN5A-F355I,-D356N,そしてA364Gの三変異を用いて検討した。これらの変異は、ブルガダや、類縁疾患の家系で見つかった。電気生理実験ではDN作用をもつF355Iチャネルは正常チャネル電流を減少させることが確認できている。タンパク発現解析では、F355Iチャネルは、正常チャネルと比べ細胞膜への発現量は変わらないことが確認された。引き続き他の変異で細胞膜への蛋白発現量を検討する。また、DN効果を打ち消すS460A変異チャネルを正常チャネルの代わりに用いた際の変化も観察する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ブルガダ症候群の患者の中には、生涯にわたり不整脈発作に見舞われない例から、繰り返す致死性不整脈発作で命を落としたり重度の脳障害を負う症例まで重症度に著しいバラつきが見られる。患者を不整脈のリスクで層別化する試みは、家族歴やこれまでの不整脈歴などを参考に行われているが、非常にうまく行っているとは言い難い。この研究によって、ブルガダ症候群の患者の中で、心臓ナトリウムチャネルにどのような変異を持っている症例がより重症な不整脈発作を来しやすいかについて、一定の知見が得られることとなる。患者のリスク層別化に分子生物学的な側面から貢献できる研究である。
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