研究課題/領域番号 |
18K15888
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター) (2020) 京都大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
井手 裕也 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), 展開医療研究部, 研究員 (20804206)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / 新規化合物 / 心保護作用 / ATP / 小胞体ストレス / 虚血再灌流 / 心保護効果 / 虚血再灌流障害 / 再灌流後投与 |
研究成果の概要 |
KUS121 ( Kyoto University Substance 121)の心臓保護効果を検討した。ラット心筋芽細胞H9C2を用いた投与実験ではATPの維持、ERストレスの減少を介して細胞死が抑制された。続いて、マウス心筋梗塞モデルにKUS121 を再灌流後に投与すると梗塞サイズが減少することが確認された。細胞実験と同様にATPは維持され、 ER ストレスのは減少することが判明した。さらにはヒトへの応用を考慮してブタ心筋梗塞モデルに対して KUS121 を冠動脈内投与したところ、用量依存的に梗塞サイズは減少した。KUS121は急性心筋梗塞の新規治療法となる可能性があると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
急性心筋梗塞に対する治療法は、カテーテル治療(経皮的冠動脈インターベンション)が第一選択の治療法である。しかし、それでも心筋梗塞を完全には改善させるには至らない。しかしながら、心筋梗塞サイズをさらに減らすための新たな手技や治療薬は未だ確立されたものはないというのが現状である。KUS121の投与によってマウス心筋梗塞モデルの梗塞サイズを減少させただけではなく、ブタの心筋梗塞モデルを用いた実際の治療を見据えた投与方法によっても梗塞サイズを減少させることを実証した。KUS121は急性心筋梗塞に対する新たな治療法となる可能性があり、心筋梗塞による死亡率を低下させ、心不全を減少させることも期待される。
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