研究課題
若手研究
本研究では、NLRP3インフラマソームの構成分子であるASCがインフラマソームとは独立して血栓形成に寄与していると考え、その役割を明らかにすることを目的に解析を行った。その結果、ASCと相互作用する新規分子の同定に成功した。また、ASC KOマウスの血小板ではCRP刺激による細胞内カルシウム濃度、P-selectinや活性型インテグリンの発現、ERKおよびAktのリン酸化が野生型マウスと比較して優位に上昇していた。以上の結果から、血小板においてはASCと候補分子が相互作用し、コラーゲンの受容体であるGPVI下流のシグナルを負に制御することで血小板の活性化を調節することが示唆された。
本研究により、血小板においてASCがインフラマソームとは独立した作用で血栓形成機序に寄与していることが明らかになった。血小板凝集における新たな分子機構の解明、および本邦における心筋梗塞や脳梗塞といった血栓関連疾患の増加という点から、本研究の学術的・社会的な意義は大きいと考えられる。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)
Journal of Cellular Physiology
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