研究課題/領域番号 |
18K15903
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
中嶋 一晶 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30594569)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 再生医療 / iPS細胞 / 重症心不全 / 心筋細胞移植 / 催不整脈 |
研究成果の概要 |
純化精製したヒトiPS細胞由来心筋細胞を免疫不全マウスとラットに移植したところ血管新生を認めレシピエントの心臓に大量に生着し、腫瘍形成を認めなかった。また、移植心筋細胞はconnexin 43 を発現していた。一方、純化精製せずに移植を行った群では腫瘍形成が確認された。これらの成果より純化精製によって心筋細胞を安全に長期生着可能なことが確認された。また、心不全ラットへの移植によって心筋球移植群では心機能の改善が明らかになり、移植心筋細胞はより成熟したサルコメアを有することが確認された。さらにサルの虚血再灌流モデルを用いて心筋細胞を移植することによって心機能改善効果と催不整脈性を評価している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトiPS細胞由来の心筋細胞は未熟な心筋細胞であり、分化誘導後には非心筋細胞が多く含有されている。未精製あるいは純化精製後の心筋細胞が移植後長期経過観察後に腫瘍化するかどうかは明らかではなかった。本研究の成果によって、ヒトiPS細胞由来心筋細胞は移植後に長期生着し機能することが明らかになった。また、造腫瘍性と催不整脈の有無も評価しており本研究によってヒトiPS細胞由来心筋細胞の安全性と有効性が確認される。今後の臨床応用にむけて社会的インパクトは非常に大きい。今後はヒトへの臨床応用によって再生心筋細胞を用いた心不全治療が重症心不全患者の希望となることが期待される。
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