研究課題/領域番号 |
18K15908
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53020:循環器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
添田 光太郎 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, その他部局等, 研究員(移行) (20748347)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 心不全 / 糖尿病 / チロシンキナーゼ / Akt |
研究成果の概要 |
診療技術の進歩などにより糖尿病患者の死因として冠動脈疾患は減少したが、心不全は減少していない。このことは糖尿病患者の心筋で血液灌流以外に障害が存在することを示唆している。本研究ではその病態解明のため、糖尿病動物の心筋で観察されるAktの活性化障害に着目した。筋肉特異的Akt1/2欠損マウスは心筋重量の低下とミトコンドリアの異常を伴う重症心不全を発症し、さらにAktシグナルの下流を負に制御する因子であるTSC2およびFoxO1/4を追加して欠損させるとそれぞれ心不全の改善を認めた。これらのことから心筋においてAkt-TSC2およびAkt-FoxO1/4シグナルが重要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来から糖尿病には狭心症や心筋梗塞などの冠動脈疾患が合併することが知られていたが、それらの診療技術の進歩もあり、現在では大血管による血液灌流によらない糖尿病合併心不全の病態解明が求められている。また、古典的インスリン標的臓器のほかに心筋でもインスリン抵抗性が惹起されうることが明らかになっており、本研究ではインスリンシグナルの中心的伝達因子と考えられているAktとその下流に着目し、心不全発症との関連性を分子生物学的手法で明らかにした。このことは、心筋におけるFoxOやTSC2-mTORC1シグナルへの介入が同病態への治療となりうることを示唆している。
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