研究課題/領域番号 |
18K15967
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53030:呼吸器内科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
大郷 恵子 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (30601827)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | pulmonary hypertension / collagen disease / inflammation / T-lymphocyte / macrophages / immunohistochemistry / 炎症細胞 / Tリンパ球 / 肺高血圧 / 膠原病 / 炎症 / 右心不全 / 肺高血圧症 / 循環器病理学 / 組織リモデリング |
研究成果の概要 |
本研究では、膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症の肺組織における炎症性微小環境を明らかにするため、剖検例を用いて病理学的に評価した。組織学的に強皮症以外では特発性肺動脈性肺高血圧症類似の形態を基本とし肺静脈病変を伴う場合が多く、強皮症では肺静脈閉塞症類似の形態をとることが典型的であった。炎症に関しては、肺動脈に加え肺静脈にも炎症を高頻度に認めることが特徴であった。一方、炎症部のTリンパ球とマクロファージのタイプは膠原病性とそれ以外で類似し、ヘルパーT細胞、細胞傷害性T細胞、M2マクロファージ、炎症性サイトカイン、ケモカインレセプターといった特徴から共通の炎症性微小環境が疾患の進展に重要と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において得られた、膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症が、組織学的に強皮症と強皮症以外でやや異なる形態をとること、しかし、いずれも肺動脈のみならず肺静脈の炎症も伴うことに特徴付けられるのは治療を考慮する上で重要なポイントである。今回確認された免疫担当細胞の特徴から想定される炎症性微小環境は、膠原病に伴う肺動脈性肺高血圧症に特異的なわけではなく、特発性肺動脈性肺高血圧症および肺静脈閉塞症とも共通したものであり、炎症をターゲットとした新規薬物治療に向けたヒトにおける基礎となる知見として意義があると考えられる。
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