研究課題/領域番号 |
18K16023
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
中村 謙太 信州大学, 医学部, 助教(特定雇用) (90804170)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | レニンアンジオテンシン / CCL5 / 抗PD-1抗体 / 悪性黒色腫 / 線維芽細胞 / アンジオテンシン |
研究成果の概要 |
がん関連線維芽細胞は、アンジオテンシン受容体を発現しており、腫瘍免疫応答に与える影響を解析した。結果、線維芽細胞はレニン-アンジオテンシン系の刺激で、ケモカインの一つであるCCL5を産生し、アンジオテンシン受容体阻害薬の投与でCCL5の産生は減少した。悪性黒色腫を移植したマウスモデルにおいて、アンジオテンシン受容体阻害薬の投与で、血中のCCL5の低下と、腫瘍内の浸潤T細胞の増加や、制御性T細胞の減少と、腫瘍抗原特異的なT細胞応答の増加がみられた。また、アンジオテンシン受容体阻害薬と抗PD-1抗体の併用療法を行い、単剤療法より有意な腫瘍増殖抑制がみられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究結果より、アンジオテンシン受容体阻害薬の投与で、腫瘍免疫応答を増強することができ、抗PD-1抗体との併用効果が示された。抗PD-1抗体は、様々な種類のがんで適応が拡大されており、その治療効果を増強することができれば、多くのがん症例の治療に有益な効果をもたらす可能性がある。また、アンジオテンシン受容体阻害薬は、降圧薬として保険適応があり、併用療法を行うハードルは低いと考えられる。
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