研究課題/領域番号 |
18K16040
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤田 春美 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任助教 (30736971)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 染色体分配 / 老化 / 紡錘体チェックポイント / 染色体 |
研究成果の概要 |
紡錘体チェックポイント(SAC)は、分裂期の細胞で姉妹染色分体の均等分配を保証する監視機構である。申請者らは、SAC異常と全身性老化症状を同時に呈する症例をはじめてヒトで見出した。患者は細胞周期制御遺伝子CDC20の片アレルに新規突然変異を有し、本変異を導入したHCT116細胞はSAC異常と染色体数異常を示した。変異CDC20蛋白は、CDC20の抑制因子BUBR1のN末端KEN boxへの親和性が低下しており、BUBR1によるCDC20抑制の不全がSAC異常を通じて染色体の不均等分配を招いたと考えられた。本例より、ヒトにおいてSAC異常が老化症状をまねく可能性があることがはじめて示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、我々の知る限り、染色体分配異常と早老性を呈するヒト患者をはじめて見出し、解析を行った研究である。本研究により下記の学術的に新規な発見が得られた。 ・CDC20がヒトにおいて染色体数不安定性を招く新規原因遺伝子であることが明らかになった。 ・本研究により、ヒトにおいて染色体分配異常と早老性に相関がある可能性がはじめて示唆された。特に、既知の早老症の多くはゲノムDNA損傷の蓄積により発症すると考えられているが、ヒトにおいて染色体分配異常が老化症状をまねく可能性があることがはじめて示唆された。
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