研究課題/領域番号 |
18K16071
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分53050:皮膚科学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 奈津子 産業医科大学, 医学部, 助教 (70745405)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 皮膚有棘細胞癌 / 接着因子 / 皮膚悪性腫瘍 / 皮膚免疫 / 細胞接着因子 / 皮膚腫瘍 / 発癌 |
研究成果の概要 |
細胞接着因子の一つであるCADM1(Cell adhesion molecular 1)は様々な固形癌において転移や浸潤などをおこすとその発現が低下していることが報告されている。 皮膚有棘細胞癌は、頻度が高く局所のみであれば、切除のみで根治がみこめる。しかし、浸潤・転移をきたすと予後不良となり、有効とされる全身療法はない。そこで、我々は皮膚有棘細胞癌88例におけるCADM-1の発現と予後に関連性があるかどうかに着目し、当院で切除をおこなった症例の免疫染色をおこない、その染色を強発現、弱発現と分類し、予後について解析・検討し、CADM-1の発現の強弱は独立した予後規定因子であることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
CADM-1は細胞接着因子として注目されており、固形がんでは浸潤・転移をきたすさいにその発現が減弱することが知られている。そこで、当院にて治療をおこない、切除された88症例の皮膚有棘細胞癌の組織検体をもちいて、免疫染色をおこないCADM-1の発現をくらべ、その発言度合いで「強発現」と「弱発現」に二分した。その結果、弱発現では、優位に強発現と比べて予後不良であり、PFSやOSも短い事がわかった。 このことは、今後、皮膚有棘細胞がんにおいて、CADM-1を弱発現とするような分子を阻害することで、癌の進行を食い止められる可能性があり、今後、有効な全身治療開発に役立つものと考えられる。
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