研究課題/領域番号 |
18K16074
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
長谷川 敦史 東北大学, 医学系研究科, 助教 (80747460)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | GATA2 / DCML欠損症 |
研究成果の概要 |
免疫担当細胞の分化制御における転写因子GATA2の役割と、その破綻による疾患発症機序の解明を目的とし、造血疾患患者より見つかったGATA2R398W変異体を発現するマウスの血液学的表現型解析と、同変異体の分子機能解析をおこなった。同マウスより、ヒトDCML欠損症と類似した末梢血白血球、特にB細胞、NK細胞、樹状細胞、および単球の有意な減少と、B細胞分化異常を認めた。さらに同変異体はDNA結合能および転写活性化能が減弱するが、GATA2の結合配列構造に依存して、共存する野生型GATA2に対しドミナントネガティブ作用を示し、ヘテロ接合で発症する疾患の発症機序の一端を担うことが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本変異マウスにおけるB細胞減少を始めとした免疫系異常は、従来用いられてきたGATA2ノックアウトマウスでは見出されてこなかった。本研究より血球分化制御におけるGATA2の新たな役割を見出した。さらに疾患患者と同様にヘテロ接合で表現型を示す本マウスは、GATA2の多様な機能、特に本変異体で特徴的なドミナントネガティブ作用を解析可能な重要な動物モデルとなる。 疾患保因者は、加齢に伴い進行する免疫機能低下や骨髄増殖性腫瘍発症の逃れ得ない恐怖に対峙しなければならない。新規治療薬につながる標的分子の発見や悪性化の効果的な予防法の開発を目指した基礎研究を、本研究成果により加速させることができると考える。
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