研究課題/領域番号 |
18K16078
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
青山 和正 千葉大学, 大学院医学研究院, 特任助教 (50734266)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | Ezh1,2 / ポリコーム抑制複合体(PRC) / 骨髄異形成症候群(MDS) / エピジェネティック制御 / 癌 / 造血器腫瘍 / 遺伝子発現制御 / ポリコーム |
研究実績の概要 |
骨髄異形性症候群 (MDS) 患者において、ポリコーム抑制複合体2 (PRC2) の機能喪失型変異が認められている。我々は造血細胞におけるPRC2機能を極限まで低下させたマウス(Ezh1+/-Ezh2-/-)が、MDS様の病態を示すことを確認した。PRC2機能喪失型MDSの分子基盤を理解するため、このモデルマウスにおける造血幹前駆細胞の PRC2によって触媒されるヒストン修飾 (H3K27me3) をゲノムワイドに解析し、PRC2 が MDS 幹細胞を維持するのに必須な Core target gene (core PRC2 TG)を同定した。しかしながら、遺伝子発現のエピジェティック制御は極めて複雑であり、全容の理解には至っていなかった。本研究においては、H3K27me3以外のヒストン修飾にも解析の対象を広げ、MDS疾患エピゲノム基盤を理解することを目的とした。 PRC1は、H2AK119ub1を触媒し、PRC2同様転写を抑制する。PRC1 は、クロマチンへのリクルートにおいて H3K27me3 に依存する canonical PRC1 の他に、H3K27me3非依存性のvariant PRC1の存在が明らかとなっている。本研究における ChIP-seq の結果、variant PRC1によるH2AK119ub1 が、core PRC2 TGの抑制に関わることが分かり、MDS 幹細胞を死滅させる治療戦略において、variant PRC1の創薬標的としての可能性を見出した。さらに、Core PRC2 TG において、H3K27me3 はH3K4me3 と共存し、Bivalent domain を形成し、主に分化制御遺伝子を多く含むことも分かった。
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