研究課題/領域番号 |
18K16080
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
大竹 志門 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (50813060)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | CLEC-2 / 赤血球造血 / 骨髄間質細胞 / 巨核球 / 骨髄微小環境 / ポドプラニン / 赤芽球造血 / Podoplanin / 血小板 |
研究成果の概要 |
本研究では,血小板活性化受容体CLEC-2を巨核球・血小板特異的にノックアウトしたマウスが,なぜ貧血を呈するかを検証した.このマウスの骨髄を解析した結果,TER119陽性赤芽球数が減少,この赤芽球における死細胞割合が増加していた.CLEC-2の生体内リガンドとしてポドプラニンが知られるが,骨髄中に存在するポドプラニン陽性細胞は,CLEC-2の刺激を受けることで赤芽球細胞死抑制効果を持つIGF-1を分泌した.以上の結果から,ポドプラニンを発現する間質細胞と,CLEC-2を発現する巨核球の形成する骨髄微小環境が,赤芽球造血におけるIGF-1の適切な分泌に重要であることが解明された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において,巨核球が発現するCLEC-2と,そのリガンドであるポドプラニンが赤芽球造血に影響をすることを特定した.すでに系統の決定した血球細胞が,他の系統の造血に影響を及ぼしているという機序はユニークであり,学術的な興味を惹かれるものである.また,高齢者における貧血症の1/3は原因が不明であるとされる.本研究で特定されたCLEC-2-ポドプラニン軸を介したIGF-1の分泌制御機構の解明は,これまで原因不明であった貧血の機序解明にもつながる可能性がある.
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