研究課題/領域番号 |
18K16082
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
鈴木 伸明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (70637686)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | アンチトロンビンレジスタンス / 血栓症 / マウスモデル / 血栓性素因 / プロトロンビン / アンチトロンビン / アンチトロンビン抵抗性 / 血友病A / 血液凝固 / 血友病 |
研究成果の概要 |
アンチトロンビンレジスタンスの性質を示すプロトロンビン変異体(R593L)を発現するマウスはトロンビン生成能は低いものの、遅発性の血栓傾向を示した。この血栓傾向が止血能改善に寄与するかを評価するため、血液凝固第VIII因子が欠損した血友病Aマウス(出血傾向を呈する)と交配することにより、プロトロンビンR593Lを発現する血友病Aマウスを作製し、血友病Aマウスの止血能改善効果を評価したが改善効果は認められず、血栓傾向となることは必ずしも止血能改善に寄与しないということが判明し、現段階ではこの変異体の血友病治療への応用は効果に乏しいと考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来、この領域での研究ではトロンビン生成の多寡をもって血栓傾向の評価がなされてきた。しかしながら、アンチトロンビンレジスタンスの性質を持つプロトロンビンR593Lでは血液学的解析では複数の実験系による評価でトロンビン生成能が低く、むしろ出血傾向が推測される結果であったが、生体レベルでの血栓形成能評価では遅発性の血栓傾向を呈した。このことは血液凝固異常の性質によっては血液検体を用いた解析では臨床的な評価をすることは困難であるということを示していると考えられる。このことは今後の血栓症研究において教訓となることである。
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