研究課題/領域番号 |
18K16117
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
本木 由香里 山口大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80724054)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 抗リン脂質抗体 / 酸化ストレス / 血栓症 / 抗リン脂質抗体症候群 / 血管内皮細胞 / 単核球 |
研究成果の概要 |
抗リン脂質抗体は血管内皮細胞および末梢血単核球の組織因子発現、炎症性サイトカインやケモカイン、活性酸素種の産生を促進した。この作用は、血管内皮細胞と末梢血単核球が接触できる状態で共培養した際に顕著であった。また、抗リン脂質抗体は単球やリンパ球の血管内皮細胞への接着ならびに血管内皮細胞下への浸潤を促進した。酸化ストレスは抗リン脂質抗体による炎症性サイトカインやケモカインの産生促進作用には影響しなかったが、単球の血管内皮細胞への接着ならびに血管内皮細胞下への浸潤促進作用を助長した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
抗リン脂質抗体症候群は動脈・静脈を問わず繰り返し血栓症を起こすが、その機序については不明な点も多い。本研究は抗リン脂質抗体の有する炎症促進作用や細胞の遊走促進作用を明らかにし、加えて、抗リン脂質抗体症候群患者の血中が高度な酸化ストレス状態にあることに着目して、酸化ストレスが抗リン脂質抗体の作用の一部を補助することにより、相乗的に血管内に易血栓性をもたらす可能性を見出した。本研究の成果は、抗リン脂質抗体症候群の病態解明の一助となり、血栓症発症リスクを低減する予防法の切り口となる可能性が期待される。
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