研究課題
若手研究
ハイリスク出生コホート研究の参加者を対象に、家庭環境塵埃中の食物濃度が食物アレルギー発症に与える影響について調査した。結果、生後6か月乳児の使用するベビーベッドには卵、牛乳、小麦といった食物アレルギーの原因になりやすいアレルゲンが高率に含まれていた。また、半日間着用する衣類にも食物やダニアレルゲンが付着することが示唆され、母親の摂取頻度が多いほど塵埃や衣類に付着するアレルゲンが多い傾向にあった。本研究では横断的な検討であり、月齢的に感作や食物アレルギーの発症が少なく、その関連は有意ではなかったものの、今後の臨床経過を出生コホート研究で追うことで高いエビデンスレベルの結果が期待出来る。
本研究は「屋内塵埃中の食物抗原は乳児期における食物感作リスクとなる」という仮説を検証することである。鶏卵のみならず、複数のアレルゲンに対して出生コホート研究を用いて前向きに感作を検証したものは世界的にも無く、学術的意義がある。本仮説を証明することで、食物アレルギーの予防として経口摂取を控えることに傾倒しがちな臨床現場に新たなエビデンスを投じることができ、社会的な影響力がある。新規性について、「アレルギーマーチ」(乳児期のADやFAの後に吸入抗原が原因である喘息、鼻炎などが続いて発症する)の概念に、屋内塵埃中抗原が与える影響に関する考察を加えられる可能性があり、創造性がある。
すべて 2020 2019 2018
すべて 雑誌論文 (13件) (うち国際共著 6件、 査読あり 13件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (12件) (うち国際学会 4件、 招待講演 9件) 図書 (5件)
J Allergy Clin Immunol Pract.
巻: 8 号: 10 ページ: 3660-3662
10.1016/j.jaip.2020.06.059
Allergology International
巻: 69 号: 3 ページ: 370-386
10.1016/j.alit.2020.03.004
130007877718
巻: 69 号: 3 ページ: 314-330
10.1016/j.alit.2020.02.005
130007877696
Asia Pacific Allergy
巻: 10 号: 3 ページ: e28-e28
10.5415/apallergy.2020.10.e28
PLOS ONE
巻: 15 号: 6 ページ: 0234161-0234161
10.1371/journal.pone.0234161
巻: 69 号: 1 ページ: 84-90
10.1016/j.alit.2019.08.006
130007788686
Journal of Dermatological Science
巻: 97 号: 1 ページ: 80-82
10.1016/j.jdermsci.2019.11.011
World Allergy Organization Journal
巻: 13 号: 2 ページ: 100105-100105
10.1016/j.waojou.2020.100105
アレルギー
巻: 69 ページ: 123-128
130007809353
巻: 68 号: 4 ページ: 521-523
10.1016/j.alit.2019.02.010
130007733146
日本小児臨床アレルギー学会誌
巻: 17 ページ: 339-342
日本小児アレルギー学会誌
巻: 33 ページ: 692-701
130007777968
Pediatric Dermatology
巻: 36 号: 2 ページ: 213-218
10.1111/pde.13752