研究課題/領域番号 |
18K16179
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54030:感染症内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
右山 洋平 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (20779178)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 緑膿菌 / 難治性気道感染症 / 抗菌薬適正使用 / 薬剤耐性菌 / クオラムセンシング |
研究成果の概要 |
人工呼吸器管理中に、気道から緑膿菌が検出された症例についてデータ収集・解析を行い、抗菌薬の有効性に関わる因子について検討した。結果、緑膿菌の濃度に応じて気道感染症の臨床像が異なり、特に高濃度の菌(≧10^7 cfu/mL)が検出された場合に、強い炎症反応や画像所見の悪化が見られた。また、人工呼吸器関連気管気管支炎においては、高濃度の緑膿菌が検出された場合のみ、抗菌薬の使用が人工呼吸器離脱率の改善と関連していた。低・中濃度の緑膿菌に対しては、抗菌薬使用よりも高濃度化を抑えるための全身管理が重要であり、高血糖や長期人工呼吸器管理、セファロスポリン系抗菌薬の使用などがそのリスク因子として見出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
緑膿菌はクオラムセンシング機構を介し、その菌量に応じて病原性を大きく変化させている。本研究はこれに着目し、緑膿菌気道感染に対して抗菌薬使用を考慮すべき菌量や、重篤な高菌量感染になるリスク因子について解析した。現在、薬剤耐性菌の増加が医療システムを脅かす深刻な問題となっている。緑膿菌は抗菌薬への多様な耐性機序を有しており、重症患者の下気道に容易に定着するため、抗菌薬使用の判断が難しい場合が多い。本研究で得られた結果は、緑膿菌気道感染症へのより効果的な抗菌薬使用法の開発や薬剤耐性菌を減少させるためのさらなる臨床研究に繋がるものと期待される。
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