研究課題/領域番号 |
18K16213
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分54040:代謝および内分泌学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
鴫山 文華 東邦大学, 医学部, 助教 (70808188)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 2型糖尿病 / 睡眠障害 / 脂肪肝 / Elovl3 / インスリン抵抗性 / 肝脂肪蓄積 / 耐糖能異常 |
研究成果の概要 |
マウスのElovl3遺伝子配列に特異的な siRNAと、negative controlのsiRNAとを用いて、肝臓におけるElovl3の発現抑制が肝脂肪蓄積と耐糖能に与える影響をC57BL/6Jマウスを用いて検証していった。Elovl3 のsiRNAは投与後Elovl3の発現抑制をコントロールと比較して有意に抑制することを確認した。肝臓における中性脂肪はElovl3抑制群においてnegative control群と比較して有意に減少していた。両群で耐糖能を評価する腹腔内糖負荷試験を実施したところ、負荷後30分の血糖値がElovl3抑制群で有意に低下しており耐糖能の改善が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果から、マウス肝臓においてElovl3の発現を抑制することで睡眠障害により生じる肝脂肪蓄積が減少し耐糖能が改善することが明らかとなった。これまで、睡眠障害による糖代謝悪化のメカニズムについて、インスリン抵抗性の関与が示唆されてきたが、未解明の部分も多く具体的な介入法は確立されていなかった。睡眠障害により発症・増悪する2型糖尿病に対して、睡眠薬に頼らない、汎用性のある新規治療ターゲットとして、肝臓でのElovl3の糖・脂質代謝への役割の一部が解明されたことで、ヒトの日常生活における睡眠障害による糖代謝異常への応用も見据えた効果的な治療法の確立に貢献しうると期待される。
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