研究課題/領域番号 |
18K16250
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
荒 桃子 北海道大学, 大学病院, 医員 (30741219)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 肝芽腫 / メチル化 / シスプラチン耐性 / DNAメチル化異常 / 遺伝子発現異常 / DNAメチル化 / 遺伝子発現変動 / 薬剤耐性 |
研究成果の概要 |
肝芽腫はDNAメチル化異常が発癌、進展および悪性化における主要な調節機構になっている。これは予後不良なシスプラチン(CDDP)耐性への関与にも想定され、本研究は肝芽腫におけるCDDP耐性に関与するエピゲノム異常、遺伝子発現異常を解析し、分子マーカーの確立、新たな治療ターゲットを模索することとした。メチル化ビーズアレイとマイクロアレイの結果より、CSF3RをCDDP抵抗性に最も関連する遺伝子として選定した。術前CDDP感受性患者38例に対して施行したパイロシークエンシングにおけるCSF3Rのメチル化率と再発率の解析をおこない、高メチル化群は低メチル化群に比較し有意に高い再発率を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肝芽腫にとって最も重要な抗がん剤であるシスプラチン(CDDP)に対する耐性機序にエピゲノム異常が関わっていると想定し、その候補遺伝子の1つとしてCSF3Rを同定した。CSF3Rの高メチル化は肝芽腫の予後と相関し、予後予測因子として有用である。本研究においてその他の直接的なCDDP耐性に寄与する新たな遺伝子の探索には至らなかったが、エピゲノム処理を施した細胞株実験から一部の癌遺伝子の発現変化がみられており、今後肝芽腫に対してエピゲノム異常を治療ターゲットとする新たな取り組みにつながる可能性が示唆された。
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