研究課題/領域番号 |
18K16273
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55010:外科学一般および小児外科学関連
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
笈田 諭 千葉大学, 医学部附属病院, 医員 (90813543)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | Ncx / Ecel1 / 腸管神経培養 / アポトーシス / primary culture / apoptosis / 腸管神経 / ヒルシュスプルング類縁疾患 |
研究成果の概要 |
本研究では、NcxとEcel1及び腸管神経との関わりを明らかにした。マイクロアレイ解析により転写因子であるNcxの標的分子としてEcel1を同定した。Ecel1が腸管神経に発現し、Ncx-/-マウスで発現が上昇していることを示した。また、SH-SY5Y細胞におけるNCXのknock down実験、及びEcel1のpromoter解析から、NcxがEcel1のpromoter領域に作用し、Ecel1の発現を負に制御していることを明らかにした。また、腸管神経の初代培養を用い、Ncx-/-マウスでcaspase3陽性神経細胞数が減少し、アポトーシス抑制によって腸管神経の過形成が起こる可能性を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、NcxをノックアウトすることでEcel1が過剰発現し、正常な腸管神経細胞死が妨げられ、腸管神経過形成を引き起こす可能性が考えられた。また、Ncx-/-腸管神経初代培養ではシナプス形成数が減少していることが示されたことから、異常なシナプス形成がNcx-/-マウスに腸管機能不全を起こしている可能性が考えられた。これにより、腸管神経の発生に新たな知見を加えるとともに、ヒルシュスプルング病類縁疾患の一つである腸管神経形成異常症を含む、原因不明の腸管蠕動不全を起こす疾患の病因究明や新たな診断ツールとして役立つ可能性がある。
|