研究課題
若手研究
大腸がんや同時性の肝転移、重複がんの腫瘍浸潤リンパ球を解析することで、腫瘍浸潤リンパ球中にクローナルに増殖するTCRが存在していた。それらのPD-1の発現は一致する傾向にあり、PD-1陽性のものは陽性で、陰性のものは陰性に増殖していた。そのTCR中にCancer tissue-originated spheroid法を用いて培養した腫瘍に反応する特異的なTCRを見出すことができた。
がん免疫療法の1つであるTCR-T細胞療法は、がん特異的TCR遺伝子を用いた遺伝子改変T細胞移入療法であるが、この療法では患者のがん細胞に特異的なTCR遺伝子が必要である。従来の方法では、TCR遺伝子の取得に多大な労力と時間を必要としていたが、今回の研究成果により簡便・迅速ながん特異的TCR遺伝子を取得することがで出来、治療効果の高い個別化TCR-T療法の臨床応用が可能となる可能性がある。
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Eur. J. Immunol.
巻: 50 号: 10 ページ: 1580-1590
10.1002/eji.201948399