研究課題/領域番号 |
18K16336
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
吉田 雅 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (70772333)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / 潰瘍性大腸炎 |
研究成果の概要 |
本研究では、炎症性腸疾患(IBD)患者の腸管粘膜における細血管増生と血管内皮細胞機能の亢進と炎症との関連について明らかにすることを目的とした。その中でも、特にヒト大腸組織中の血管新生阻害物質であるThrombospondin-1 (TSP-1)、血管新生物質であるCD31発現と炎症との関連に新規性を求めた。CD31は、免疫染色にて対照群(大腸癌患者正常粘膜)に対して潰瘍性大腸炎患者(UC)大腸粘膜での発現の上昇を認めた。一方で、TSP-1は免疫染色ではUC患者大腸粘膜においての発現を認めなかった。PCR検査を追加したが、TPS-1はUC患者大腸粘膜での有意な発現は認められず関連は不明であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症性腸疾患は、その成因が解明されておらず、根治的な治療法は大腸全摘以外には確立されていない。大腸全摘は患者QOLを著しく低下させる治療法であり、可能な限り薬物療法での治癒や長期寛解維持が望ましい。本研究では、血管新生阻害物質であるTPS-1に着目し、その発現と患者重症度との関連が見出せれば望ましかったが、残念ながらその関連はタンパクレベルでは判断が困難であった。一方で、mRNAレベルでは、TSP-1の発現度と疾患重症度には関連が認められなかった。一方で、血管新生物質であるCD31と炎症度との相関は認められ、今後の炎症性腸疾患治療における新規ターゲット因子になりうる可能性を示すことが出来た。
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