研究課題/領域番号 |
18K16337
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
有明 恭平 東北大学, 大学病院, 助教 (10754921)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 膵癌 / 抗癌剤感受性 / プロテオミクス / CD-DST / S-1 / 5-FU / 抗癌剤 / 感受性 / CD-DST法 |
研究成果の概要 |
本研究は膵癌切除検体を用いた,感受性試験(CD-DST法)の結果をもとに抗癌剤の効果を予測しうる因子を探索することにある.5FUへの感受性結果をもとに,プロテオミクス解析を行い,候補因子としてC1TC,SAHHの2種類を選定した. S-1による補助治療例のうち,両陽性群は陰性群に比較し有意にS-1投与後の再発が抑制され,補助治療を行わなかった症例と比較しても高い再発抑制効果が認められた.一方いずれかが陰性であった場合には補助治療のない症例と比較しても,再発率はほぼ同等であった.本研究結果は膵癌術後のS-1補助治療の効果予測にC1TC及びSAHHの発現評価は有用な指標になりうるものと考える.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵癌は切除後S-1による半年間の補助治療が推奨されているが,補助治療による予後改善効果が得られない症例が少なからず存在する.本研究によって得られた因子は,膵癌切除後のS-1による上乗せ効果が期待できない症例の選別に有効である可能性がある.また得られた2因子はいずれも1炭素代謝(葉酸代謝及びメチオニン代謝)に関与する因子である.本因子の欠落により,S-1の効果を発揮する上で必要とされるメチレンテトラヒドロ葉酸の合成が低下することで感受性が低下するものと考えられた.本研究結果は抗癌剤のレジメン変更についての検討や,感受性を高めるために必要なアプローチを検討する上でも有用な研究になったと考えられた.
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