研究課題/領域番号 |
18K16363
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
竹本 圭宏 山口大学, 医学部附属病院, 助教 (50622213)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | Dclk1 / 大腸癌 / 5-FU / Chk1 / chk1 |
研究成果の概要 |
Dclk1は癌幹細胞マーカーとして知られており、これまでに膵癌においてGEMとDclk1阻害剤であるLRRKの併用処理は、Chk1のリン酸化の抑制を介して、S期で細胞周期を停止させることなく、細胞周期を進行させ、細胞傷害性効果を増強させることを明らかにした。本研究では大腸癌細胞株を用いて行い、5-FUとLRRKの併用処理は5-FU誘導性のChk1のリン酸化を有意に減少させ、S期での細胞周期の停止を解除した。また5-FUとLRRKの併用処理によりアポトーシスは誘導されなかったが、5-FU、LRRK単剤に比べ、細胞生存率は減少する傾向にあった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Dclk1は大腸癌の癌幹細胞マーカーの候補として注目されるようになり、その他の癌種でも研究が進められている。現在は癌幹細胞マーカーだけではなく、発癌や転移 に関しても重要な役割を果たしている。Dclk1阻害薬もLRRK-IN-1やXMD92など様々な薬剤が存在し、それらを用いた抗腫瘍効果も動物実験レベルで報告されている。臨床では、大腸癌、膵癌、乳癌などの予後不良因子になり得るという報告があるが、治療標的としての研究はまだ進んでいない。本研究は大腸癌に対する化学療法の中心に位置する5-FUの効果を高めるため、Dclk1阻害薬を併用する研究であり、今後の大腸癌治療の進歩に貢献できると思われる。
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