研究課題/領域番号 |
18K16384
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
緒方 藍歌 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (70718311)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 大動脈瘤 / 炎症 / マクロファージ / 形質転換 / 遊走 / 間葉系幹細胞 / 抗炎症 / 抗炎症性マクロファージ / 培養上清 / エクソソーム / 抗炎症作用 |
研究成果の概要 |
大動脈瘤の外科的・内科的治療には限界があり、新たな治療法の開発が望まれる。病理像では慢性炎症を呈し炎症性M1マクロファージ(M1MF)が集積する。抗炎症性M2マクロファージ(M2MF)も集積するが、M1/M2比が高値を示す。M1MFをM2MFへ形質転換を誘導しM2MF優位にすることが、大動脈瘤治療戦略として成り立つ可能性がある。 M2MF共培養により、M1MFの炎症性遺伝子発現の低減やactive MMP-2, -9酵素活性の低下を示した。M2MFを大動脈瘤モデルマウスに投与すると、炎症性タンパク発現量の低下や抗炎症性タンパク発現量の増加、M1/M2比の低下がみられ、大動脈瘤治療効果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化や生活習慣病人口の増加に伴い、大動脈瘤罹患患者数は増加している。大動脈瘤は、大動脈が瘤のように膨らむ疾患で、動脈硬化が主な原因となる。瘤は自然に退縮することはなく、破裂した場合は生命に危険が及ぶ。標準治療である人工血管置換術は、破裂予防効果は絶大だが、手術侵襲が大きい。また、手術対象患者は高齢化しており、ハイリスク症例では術後合併症などを考慮すると、手術を躊躇することも少なくない。従って、超低侵襲な大動脈瘤治療法の開発は国民的課題である。本研究成果は、臨床的意義を考慮すれば超低侵襲な大動脈瘤治療法への布石となり得る。
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