研究課題/領域番号 |
18K16415
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
片岡 瑛子 滋賀医科大学, 医学部, 非常勤講師 (00746919)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 低酸素 / 肺がん / Galectin-3 / RhoA / 非小細胞肺がん |
研究成果の概要 |
本研究では、低酸素環境における肺がんの浸潤の機序を解明するために、低酸素応答により誘導されるGalectin-3の発現に焦点をおき、肺がん浸潤のメカニズムとその臨床的意義に関して解析を行った。結果、低酸素応答により肺がん細胞でGalectin-3の発現は増強し、RhoAの活性化を介して、遊走能・浸潤能の促進に関与していることを明らかにした。肺がん手術症例において、腫瘍細胞におけるGalectin-3の発現は、脈管浸潤と関連し、独立した予後因子であった。以上より、肺がん細胞において低酸素応答で誘導されるGalectin-3は、浸潤・転移に関与し、術後再発に寄与している可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
非小細胞肺がんにおいて、低酸素応答により腫瘍細胞のGalectin-3の発現が増強することを見出した。低酸素により誘導されたGalectin-3は、RhoAを活性化し、腫瘍細胞の遊走に関わっていることから、肺がんの浸潤において重要な役割を果たしていると考えられた。臨床的意義としては、非小細胞肺がん組織において、低酸素領域の腫瘍細胞で、Galectin-3の発現がみられ、独立した術後再発予測因子であることが明らかとなった。以上より、非小細胞肺がん細胞におけるGalectin-3の発現は、浸潤・転移の誘導に関与し、手術後の再発を予測する有用なバイオマーカーとなる可能性が示唆された。
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